天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

孤立の代償

人は真に孤立すると、怒りしかリアルな感情が残らない

含蓄のあるコトバだ。新卒で入った会社をパワハラで辞めて再就職が決まるまで、僕は脳内でパワハラ上司に何でもあらゆる理屈で抗弁して、何度も殺害した。抑うつ感の苦しさを怒りで癒やしていた。脳内でボンヤリと復讐しているだけで、表層的な感情や言動は死んでいたけれど。

引きこもりやニートの心理を分析した書物を読むと、彼らの怒りは最終的に身内に向かうらしい。親や兄妹に対して。確かにそうだ。実際に聞き及んだ身近な例を考えても、理不尽な言いがかりを親に対してぶちまけている例が多い。手こずった親が、子どもを残して夜逃げする例も少なくはないらしい。

孤立した人がなぜ他者に烈しい怒りをぶつけるかというと、自己否定しすぎると自我が崩壊するので、負の感情の処理として、どうしても対象が必要になるとのこと。私のようにパワハラの被害者だとその上司、社会に出ずに引きこもっている人だと、身内しかいないから、標的になってしまう。

常に怒っている人には近づきたくない。誰でもそうだろう。しかし、当事者はその考えが孤立そのものを更に深めているという矛盾に気がつかない。あるいは気づいているけれど目を逸らしている。