他人の怒りに反応しない
これに尽きる。もちろん暴力を伴う怒りからは物理的に離れないと身が危ないが、それ以外の他者の怒りには反応しない方がよい。怒りに触れて心が激しく乱されても、客観的に感情を見つめる訓練をしておけば、思っていたよりも簡単にスルースキルは身につく（無理だと思っていたけども、そうでもなかった）
条件反射的に怒りに反応しなくなると、相手の怒りに正当性がある場合の判断がつく。怒りに弱いと相手に正義があるときでさえ、反発心が真っ先に燃えさかってしまう。こうなると人は理性を欠いたケダモノに成り下がる。他者の怒りに無条件に強く反発する心の弱さこそ、諸悪の根源ではないか、そうとさえ思う。
動物的な激怒に対して人はとにかく（男性は特に）すぐに反撃したいという本能に感情が支配されてしまうし、非論理的な怒りには論理的に諭したくて仕方がなくなる。しかしこれは悪手だ。下品な怒りが照準するのは「とにかく俺を見ろ！」というマウンティングに過ぎない。怒りに反応して相手の感情に視線を向ければ、怒りは目的を達したことになる。
負の感情の連鎖が社会悪の根源であり、多くの不幸の出発点になる。できることは、負の感情が生まれる場を避けること、負の感情で相手を支配しようとする愚かな人間とかかわらないようにすること、怒りの場に遭遇しても平静でいられるように心を鍛えておくことだ。
怒ったり愚痴ったりすることで他者に影響を及ぼせると考えている人間は糞だ。右も左も上も下も関係ない。
