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災い転じて

日本のコロナ致死率の低さを巡る「集団免疫新説」が政治的破壊力を持つ理由 | 上久保誠人のクリティカル・アナリティクス | ダイヤモンド・オンライン

東アジアのコロナウィルス死亡率が突出して低い理由に対する有力な仮説。ノーベル賞受賞の山中教授が評価している。多くの仮説の中でも信憑性が高そうに感じる。理路を飛ばして要約すると「日本は春節期の中国人観光客の来訪を防がなかったゆえに、集団免疫を獲得したかもしれない」ということだ。中国の隣国と、人の往来が多いオセアニアの致死率の低さは、この仮説に従うと合理的に説明できる。

日本は習近平の国賓来日予定があったので入国制限に著しく躊躇いがあった。これが結果的によかった。一方、距離が離れていて必要以上に反中を煽るアメリカは、それが完全に裏目に出た。大統領がトランプではなかったら、米国の死亡者数は一桁低かったかもしれない。

最大限、論理的・科学的に振る舞っても、不確定な外部要因で結果が大きく異なってしまう。世界レベルのパンデミックでも、地政学的要因や施政者の恣意的な判断でたどり着く先が違う。

「災いを奇貨として」という言い回しが好きだ。急に個人的なミクロレベルに話を矮小化すると、今回のコロナウィルスの影響が、自分の人生に影響を与えたことは間違いない。ひょっとしたら、ポジティヴな影響の方が大きく出る可能性だってある。

「いたずらに悲観的になっても人生の配当は少ない」とはよくいわれる。必要なのは、今どういう流れの上にあるのかを一歩引いて見つめることだろう。

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