デパスと並ぶ国産抗不安薬のベストセラー。日本国内でのみ爆発的に売れているデパスと異なり、リーゼは特に欧州で評価の高い薬だ。
デパスと異なりダウナー系の鎮静作用や筋弛緩作用がほとんどなく、抗不安というメインの効き目だけが突出して高い点が特徴だ。日本人はダウナー感がないと効いた気がしないという傾向があるので、メンヘラーはこの薬を好まない。
一方、ダウナー系の作用は睡魔を引きおこしたり、老人だとふらつきを誘発して骨折事故に繋がりやすい。その点、不安だけを軽減してくれるリーゼは使い勝手がよい。そのあたりが国外でも評価が高い理由だ。
老人によく処方される点から「効き目は控えめ」という記述がネット上には多い。薬の評価は専門家に委ねたいが、個人的には結構強烈に不安を抑え込んでくれる印象がある。即効性もあるし、不安発作対策として、頓服での処方が多いソラナックスより、離脱症状の副作用が出にくい。また連用による効き目の低下が少ないというエビデンスもある。
能書きはともかく、私はこの薬を愛好している。肝臓に優しいワイパックスか、ピンポイントに不安に効く連用耐性のあるリーゼ。個人的に抗不安薬といえば、この二択だ。