天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

不幸をアイデンティティにする人たち

自らを不幸と定義づけて、それをアイデンティティーにしている人って多い。夫の浮気で離婚した知人、それしか話題がないのかと思うほどに、自分がいかに不遇か、不遇によって体調も悪いと、被害者意識に凝り固まり、周りに当たり散らしている。既に家族にさえ疎まれている。

なぜ自分を傷つけ貶めるような自己同一性を自我の中心に置いているのかというと、端的にいえば万事の「言い訳」になるからだろう。無職であることも、人から疎まれていることも、なぜか健康を害していることまで、不幸だから「無職で」「嫌われて」「健康状態が悪い」と因果をひっくり返して、それを信じ込んでいる。それ故に、不幸の諸要素を軽減するために、考え方を変えたり、行動を変えるという発想がない。

不幸という概念は、今ここに存在する自己の脳内に発生している概念なのに、不幸原理主義者は、原因だと思い込んでいる過去に固執する。現在感じている不幸を過去のトラウマと他者に全転嫁して、その理路に疑問をもたない。

今はコロナ禍ということもあって、現在進行形の不幸・不遇と対峙している人々がたくさんいる。そんなご時世に過去のトラウマを隙あらば愚痴ろうとする輩に関わると本当に疲れる。勘弁して欲しい。

そもそも本当に過去のトラウマが酷いのであれば、それを忘れようとするのが本能的に自然なのに、繰り返し思い出しては憤慨し、そのことを他者に押しつけようとするのは、嘆きというより復讐心だ。そして現実の自己を直視することを病的に恐れている。

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