動画の音質調整の件、ずっと自己流でやっていたのだが、某所でプロの技を垣間見ることが出来て、音質調整に関する意識がひっくり返った。
とにかくボーカルを強調することをメインにいろいろ弄っていた。それは基本間違いがなかったのだが、プロが一番注力していることは、「不要な音を消す」「耳障りな音を目立たなくする」だった。
ずっと「強調したい箇所を持ち上げる」操作ばかり行っていたが、それよりイラナイ音を小さくする方がよほど大切だったのだ。
具体的には「100Hz以下をバッサリ切る」と「10000Hz以上をバッサリ切る」だ。最初はこんなに切り落としたら音の生気がなくなるのではと思った。
しかし、そもそも論としてPAで増強した音にはそれらの音はもとより入っていない。入っているのは音に付随して出るノイズと、音に振動して唸る床・壁・機材であり、反響で増幅した付帯音だったりする。生で聞くにはそれらも「体験の要素」だが、録画・録音では「いらない情報」なのだった。
さらに3000Hzから7000Hzも基本は「不快な高音」の音素がほとんどで、さすがに切り落とすと音楽にならないが、強調させる必要は皆無で、逆に押さえ込まないといけないらしい。ここが一番勘違いしていたところで、本当に目から鱗が落ちるとはこのことだ。
学んだ結果
自己満足ではなく、いつもは動画の音質に言及しないメンバーの一人から「スゴく良い感じに聞こえる」というお墨付きをもらった。自分で以前の動画とヘッドホンで聞き比べても、明らかに商用の音源にニュアンスが近づいた。