天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

ビックモーターについて独り言

ニュースが夏枯れの時期に、ビックモーターの組織犯罪ネタで、メディアもネットもお祭り状態だ。

パワハラが横行する倫理が破壊された会社が潰れるのは嬉しい。パワハラ上司に何度も苦しめられた個人的にも、意趣返し的な気持ちでトピックを眺めている。爽やかではないけれども。

自分の経験則も含めるけれども、病んだ組織に絡め取られると、通常では考えられない反道徳行為を行ってしまうのが、人間という動物の弱さだ。私が出遭ったパワハラ野郎たちも、持って生まれた邪悪さを露出させているというより、組織の理屈に従っていくうちに、善悪の区別がつかなくなってしまった人たちが大半だった。

例外なくパワハラを躊躇なくやるクソ達は、その上長には一切逆らわず飼い猫のように従順で(気持ちが悪いことに)可愛らしく振る舞っていた。そして、そういう行動の帰結として管理職に昇進できたと思い込んでいる。上司に忖度するのに思考力を使い尽くし、それまで培っていたはずの倫理観をどこかに置き忘れてしまう。忖度の対象が自分の部下に対する圧力を肯定しているというだけで、自身を疑うことを止めてしまう。

ビックモーターのようにトップがおかしいからで片付く問題でもない。組織が一定以上大きくなると、トップや役員が人格者でも、事業部長とか、工場長レベルでおかしな人がいても、下が腐ってしまう。わりと善良なお偉いさんでさえ、社内の末端まで倫理的に正しいかどうかを気遣うほどの人間は滅多にいない。(というかそこまで繊細だと出世は覚束ない)

そういうわけで、この国には(というかどこの国でも)上司の圧に苦しむ人達が常にいる。私もそれが嫌で一人で働く道を模索した。