先日のNHKスペシャルが興味深かった。検査をしても原因がわからない慢性腰痛患者の8割が、認知療法で快方に向かうという目から鱗の内容
「痛みに対する恐怖が、脳の一部を毀損して、間違った痛みの情報が脳に残存し続ける」との研究結果から、「恐怖が脳機能を毀損するのであれば、それを解消すれば脳機能が回復するはずだ」という理路になる。そして臨床で認知療法による恐怖解消が慢性腰痛治療に効くというエビデンスがほぼ固まりつつ有り、慢性腰痛治療に革命が起きているとのことだ。
原因が消えても結果に恐怖すると痛みが残りつつけるって、「人間という病」の主症状なのではないだろうか。脳というのはネガティブ情報のデータバンクだという考え方と、多くの人が悩んでいる腰痛の治療とが、こんなにダイレクトに繋がっているとはおもわなかった。
僕の背中の疼痛と諸々の抑うつ感も、慢性腰痛治療メソッドの応用で改善しないだろうか。いや改善するはずだ。そんな希望が脳裏に浮かんだ。NHKも良い番組をつくってくれた。
(水曜深夜に再放送があります、是非)
- 作者: 大野裕
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