ポジティブなマニュアル対応が日本では溢れかえっています。これは外人には驚かれたりするわけですが、日本では空気のようなものです。これ自体はどちらかといえばよいことでしょう。
問題はマニュアル対応が染みついたマニュアル人間が、ネガティブな問題の解決にも同じ方法を使うことです。ネガティブな状況というのは概ね当事者に「怒り」という負の感情が生じているわけです。そこに杓子定規なマニュアル対応をするのは火に油を注ぐに等しいです。もちろん高度なマニュアルは、そのあたりも織り込み済みのマニュアルなので問題ないのです。しかし負の事態に対して相手の感情を沈めるところまで気を配ったマニュアルを完備している法人は、そんなにはありません。そして残念なことに不整備なマニュアルでロボットのように働いている人に限って対人能力が低いのです。
本当のビジネス力・法人力というのはネガティブな状況に対する超克力で決まっているといっても、言いすぎではないと思います。ネガティブな状況をよりポジティブな関係に昇華させる力が真の力なのです。
ビジネスだけではなく概ね負の感情のタネを多く抱えている法人・個人は最終的には負けてしまうと思います。ですので逆説的に彼らに負けなければいずれ勝利は転がり込んできます。