天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

ザ・ビートルズ 全曲バイブル新版 感想②

基本的に1988年発売のThe Complete Beatles Recording Sessions以降は断片的にしか知識を増やさなかったので、知らない情報てんこ盛りで、徹夜しそうな勢いで読んでしまいました。

基本的に一次情報及びマーク・ルイソンの著作をベースに書かれていて憶測情報は少ないのですが、一番嘘くさいと議論を呼んでいる記述のネタ元の大半が解散30年経ってから発表されたポールの公式自叙伝であるというのが面白いところです。人間は概ね自分の都合の良いようにしか記憶を残していなくて、本人が客観的だと思っている情報でさえ、事実と異なることが多いというのが難しいところです。

最新の研究成果がちゃんと反映されていて、Old Brown Shoeのドラムもポールでピアノがジョージとか、イエローサブマリンの旋律の多くが、実はポールでなくてジョン作であったとかもちゃんと記載されています。

まだまだ上っ面しか読んでいないのですが、以下の情報が新鮮でした。

I Need Youのドラムはジョン

これは驚いたです。ただ一番目立つ打楽器の音はリンゴがギターの背面を叩いた音なので、冷静に考えるとそこまで重大な真実というわけではないかもしれませんが、それでもやっぱり驚きました。

Waitは完全にポールの作品

途中のバース以外はジョンが主旋律をうたっているので、少なくとも共作だと思っていましたが、完全にポールの作品でした。

Every Little Thingは共作でレコーディングではサビ以外でもポールも歌っている

この曲、ずっとポールがシングル曲を目指したけれどそこまでよい曲にならなくて、アルバム用に持ち出した曲であり、ポール作であるけれど、ジョンがメインボーカルの珍しい曲。こういう認識でした。しかし、この本が正しいならミドルエイトをポールが、Aメロをジョンがメインで創ったBaby, You're A Rich Man的な成り立ちの曲であり、Aメロをジョンだけが歌っているように聞こえるのは、単にそのようにミキシングしただけで、レコーディングではシングル目的の初期のほかの曲と同様に、ジョンとポールのツインボーカルだったみたいです。

Word of Loveは元々ジョージメインの収録曲の予定だった

この曲はジョンとポールの声が完全に混ざった、かなりやっつけのレコーディングという認識でしたが、実際はジョージをメインにした曲に仕上げる予定が、三人が同じタイミングで歌ったうえで、さらに4トラックにジョージ抜きのジョンとポールのトラックが重ねられた結果、ジョージも参加しているようにはとても聞こえない仕上がりになったということでした。

このあたりは序の口でキリがないので止めときますw

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