率直な感想をいうと「江戸落語に親しみすぎたせいで、上方落語の言い回しや、全体的な芸風に戸惑った」という感じです。米朝一門ということもあり、上方落語の保守本流という意識が強いのか、上方言葉特有の言葉遣いやレトリックに馴染めない感が多々あって、心底楽しめたという印象はもてなかった。
米團治師匠含め、テンションは高めで話の展開が早い。特有の言い回しや、単語の意味が(恐らく上方では常套句なのだろう)すっと意味が染みこまず、テンポが速いので追いつけないことがあった。
回数を増やしたら、上方レトリックも身につくだろうし、そうすれば楽しさも倍増しそうではあるのだけれども。
でも、そこまでやる気力は無いので、一之輔師匠をメインに、江戸落語を愛好する方向で良いかなとおもった。
桂南光師匠は今日の師匠のなかでは、江戸にも通じるオーソドックスな内容で、上方言葉を強調しすぎない点が良かった。
あと、吉弥さん、妙に太ったし、3年ぐらい前の方が上手かったような印象が拭えない。ちょっと初心に返った方が良いのでは、そう感じました。