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パソコン通信の時代から、一日何時間もモニタを見続けた自分がいうのも、なんではあるけれども、ブラウザ上で得られる情報をメインに世界観を作ってしまうと現実世界で齟齬がおきまくって、対人関係も破綻しがちだ。
先日のニュースで日本人はネットが「見たい情報が集まる仕組みになっているので、得られる情報の偏りに常に気をつけなければならない」という基礎的なネットリテラシーが著しく低いとの調査結果が出たと報じられた。放っておけば自分の価値観にそぐわない情報は、届かなくなるし、タイトルを目にしただけでスルーしてしまう。
リアルなコミュニケーションを忌避して、ネット世界に溺れてしまうと、世の中には悪意が瀰漫していると認識しやすい。たしかに、世の中を批判的に観ることは、社会の改善に寄与する民主主義の前提ではある。しかしながら、リアルに対峙している日常世界にまで、無駄に悪意が満ちていると歪んだ世界観を持った人が増えてしまったことは弊害の方が大きい。
私も多分にネット弁慶ではあるのだけれども、仕事やプライベート及び普通の日常生活において、他者の悪意を感じて不快になるよりも、世間の大半の人は他者に気を遣い、相互敬意を忘れずに隣人を大切にしていると感じて、ほっこりする方が圧倒的に多い。私などは、この肌感覚があるから、馬齢を重ねてもなんとか正気を保てている。
人間はポジティブな感情よりも(身を守るために)ネガティブな感情を強く感じて忘れないようには出来ている。それでもリアルで人の温かさを感じていれば、気持ちの悪い陰謀論等に絡め取られている人たちが如何に少数派で歪かがよく分かる。
煽動的なツイートとか、ヤフコメとか匿名掲示板は見ない方がいい。あのような情報は役に立たない。いたずらに負の感情を刺激されるだけで、一円にもならない。