結果を出せないのに
特定の考え方や自身の美学から抜け出せない人がいる。
「その考え方ではだめだ。そのやり方ではだめだ」
多くの人が忠告すればするほど意固地になる。
それが揺るがされそうになると怒りさえ感じる。
特定の考え方が自己同一性の担保になってしまっている。
10年おなじ思考方法で結果が出ないのに、
11年目に結果が出ると考えるのは滑稽だ。
弱い人間ほどアイデンティティーが揺らぐことを病的に恐れる。
固執する内面を脅かす他者から逃げると孤独になる。
孤独になるとさらに固執する、最悪のループが完成する。
自我の安寧を人質にされると、
それを差し出してまで考え方を変えるのは極めて困難だ。
せめて、せめて、何に固執しているかを自覚し
それを隠すぐらいの知性と処世術は持ちたいものだ。