天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

鈍磨力の増大は恩恵ばかり

受注商売をしていると、偶に極めてストレスフルな状況に遭遇してしまうことは避けられない。

昨日は1年に一度レベルのフリクションがあった。こういうのは、感情的になっているお客様と、それを理解しない現場という構造の場合がほとんどで、間に入っている私が両方の立場を尊重しつつ、落とし所を見つけないといけないのに、両者のボルテージが逆に上がってしまい、「じゃぁ、どうしろっていうんだ」こういう流れがほとんどだ。結局、やりとりが長引いたことで、冷静になったお客様に譲歩していただいて、一応は収拾した。

少し昔の自分ならこういうことがあると、延々と引きずって半月ぐらいは気鬱になっていた。それぐらいストレス耐性が低く、それが自分の人生に与えた悪影響は甚大というか、ほぼこういったメンタルの弱さが人生を決めたといっても、全然過言ではない。

小一時間で完全に忘れる

それがですね、ここ数年ぐらい顕著なんだけれども、全然引きずらなくなったんですよね。昨日もひとまず収拾して、一息入れて晩飯食って、ボンヤリ本を読んでいて、はっと「既にトラブルのことを全く忘れていた」ことに気づいて、過去の自分と比較して、ここまで鈍磨になったのかと、そのことに驚いてしまった。

当然一晩経った今日、既に感情の揺れは皆無だ。既に「昨日こんなことがあった」と過去形で表現するのみだ。

だから何? と第三者は思うかもしれないが、このストレス耐性というか鈍磨力の増大は、自分にとっては革命的な変化といっていい。過去の自分なら、下手したらトラブルの当事者のことを延々とに忘れず、思い出しては憤怒の感情に覆われていた。それがメシ食ってボンヤリしただけで、ほぼ負の感情が消えてしまったのだから・・・

「脳内で他者と議論しない」 という気づきが大きな助けになったことは確実だけれども、どうもそれだけではない。

つまらないことにプライドというかアイデンティティーを委ねていた歪な自我の在り方が矯正されたからだろう。やはりコロナ明けぐらいから、他者様との仕事以外の交流が増えたことが大きいのかな。ひょっとしたら、母の大怪我を通じて、両親や妹との関係性に大きな地盤変化があったことも、遠回しながら、好影響があったのかもしれない。