天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

MUSIC FROM BIG PINK

術後半月ぐらいは左手が不自由になるので、それに備えて準備をしている。件の「ゆっくりメソッド」でジリジリと部屋を片付けている。

片付け・掃除で好きな瞬間がある。ある臨界点を超えると「整った感、清潔感」が急に表出してくる。この気持ちよい瞬間があるから、モチベーションが保てるのかもしれない。ここを超えると、あとはやればやるほど美しくなる。今日中に出来るところまでやりたい。術後戻った居住空間が汚れて散らかっていると抑うつが酷くなるのが自明だ。

Music From Big Pink (Remaster) (紙ジャケ)

Music From Big Pink (Remaster) (紙ジャケ)

  • アーティスト:ザ・バンド
  • ユニバーサル ミュージック (e)
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今日のBGM、ハイレゾリマスターの恩恵を珍しく強く感じる音源だ。長らくアナログ落としのカセットテープを聴いていたから当然か。これを愛聴するようになった切っ掛けはハッキリと覚えている。愛読していたFM雑誌に「音のアトリエ」という読者訪問コーナーがあり、手持ちのオーディオが収まった部屋の写真と共に愛聴盤を一枚紹介するという興味深いものだった。

その人は、春から秋は農家の片隅で寝起きして農業補助で生活の糧を稼ぎ、冬はスキー場に居住地を移して、現地でインストラクターとして、冬の間中滑りまくっている、そういう自由人だった。羨ましいとは微塵も思わなかったが、彼が慎ましいオーディオ装置で繰り返しこのアルバムを聴いているエピソードが印象に残った。「聴けば聴くほど味わい深いスルメのようなレコード」そんな紹介だった気がする。

そして、まさにその通りの音源で、第一印象は「垢抜けない」だったけれど、すべての音に魂を込めた丁寧なスタジオワークの職人技が光る、まさに燻し銀のような名盤だ。特にThe Weightは必聴。


ゆっくりメソッド

心を落ち着けるマインドフルネスのメソッドで、気鬱で行動力が無いときにも役に立つ。

意図的にすべてをゆっくりとする。体の動きだけでなく、思考や五感の働きも減速するような意識を持つ

心が疲れているとき、脳と物質としての肉体が乖離している。ままならぬ物質に脳がイラつくような齟齬、これが精神を濁す。

だからその乖離を埋めるために擦り寄せをする。普段意識していない無意識の行動を一つ一つ確認しつつ、無駄なほどゆっくり丁寧に味わうように動作する。

幼子が人生を儚んで気鬱になったりしないのは、自我と肉体が不可分で分化していないからだという。スポーツ選手が精神疾患になりにくいのも、思考と肉体の間の連系が高速で齟齬という心の闇の発生するスキマが生じないからだという。

無意識に行っている体の動きを細かく分節化して意識する。これを続けると心へ闇が侵食するのを防げる。

如月・雨・日曜日

調子が落ち始めて二週間。レクサプロ増量で希死念慮は減った。なんとか来た仕事をこなすことは出来る。そしてそれが一番の気晴らしになる。今のような精神状態の時は、休みの方が辛い。

精神活動が低迷しているときに、フラフラと外を出歩くと、思わぬ怪我をしかねない。数日後に迫った手術を延期させる事態は避けたい。

心の乱れは部屋の散らかり具合に連動している。10分ほどかけて、それぞれのモノをそれぞれの場所に戻すだけで、綺麗になるのに、その10分のハードルが高い。

結局酒を舐めながら、時間が過ぎるのを耐えるしかない。いつもなら楽しい馬券予想も機械的。こういうときってまず当たらない。でも買うけどね。

ナニワ落語道

落語に興味を持つようになって2年ほど経った。ジリジリと知識が増え楽しみ方がわかってきた。ただ今のところ好奇心がフル回転状態になるほどのマイブームには至っていない。決定的な名演を眼前で観られる日を待ちたい。上方より江戸落語の方が人が多く競争も激しいので、上澄み層の厚さでは圧倒的に後者に魅力がある。

古今亭文菊師匠の演目 2月15日(水)

毎度おなじみの

例年より前倒しで抑うつ感が酷い。

己のメンタルのしんどさについてグチグチ書くのもウンザリしてきた。書くことで黒い澱のようなものが少しでも確実に溶けていく実感でもあればよいのだけれども、長年の経験則で、テキストを書きなぐったぐらいで心が軽くなるなら苦労しないと、さすがに理解している。

この心理状態とは長いつきあいだが、一番困るのは、些末な他者との摩擦を人生の重大事に感じてしまうほど、センシティブになってしまうことだ。調子が良いときは多少のトラブルを楽しめるぐらい、心は鍛えられたのだが、最弱モードの時はどうでもいいフリクションで、世界が終わったように感じてしまう。


一昨日昨日と恒例のライブ鑑賞をしたのだけれど、調子が悪いとバンドのアンサンブルが乱れているように聞こえる。チューニングが狂っているのではと楽しめずに観ていたのだけれども、録画を見直すと別に音はおかしくない、耳の方の調子が悪かったようだ。

脳が脆弱だと、五感すべてが狂う感じがする、何食っても美味くないし、見るもの聞くもの触るもの、、すべてに違和感がある。

とりあえずレクサプロを増量するか。

10日後に迫った手術、全身麻酔で脳内細胞がリセットされたりしないかな・・・

土曜撮影動画