1993年頃から2002年にかけての貴重な若い時代、サラブレッドの血統に関する考察というか妄想を、パソコン通信や黎明期のインターネットに書きなぐる時代があった。当時は血統マニアサークルの若手として随分と年上の人たちと楽しく交流していた。
イクイノックスの血統表をみると未だに膨大な蘊蓄が頭にモワモワと広がる。血統表にちりばめられた、それぞれの馬たちに関するテキストを書きなぐれば、本を一冊書き上げられる自信さえある。1997年頃に書き上げた近交係数と競走能力の相関関係を調べて発表したとき、随分といろんな人に褒めてもらえた。素朴に嬉しく舞い上がった。
ちょっと懐古嫌悪を緩めて過去語りもやっていこうかなと考えている。さすがに五十路も折り返しになると、常に今だけに集中するのはしんどかったりする。とはいえ、思い出したくない記憶がほとんどで、血統のようにポジティブに過去を語れるエピソードは数えるしかないのだけれども。
