狂気とは即ち、同じことを繰り返し行い、違う結果を期待すること
有名な定義。アインシュタインの言葉ではないらしい。意味するところは偏執狂（パラノイア）とほぼ重なる。
ネット上で生息する狂人たちにもピタリと当てはまる。とにもかくにも繰り返す。ほぼ同じ文章を毎日綴る。同じ怒りを延々（下手すると数十年）燃やし続けている。同じ手段の荒らし行為を睡眠時間を削って行う。いくつもアカウントを取得してTwitter・ヤフコメを荒らす。
リアルでも日々ベランダから窓外に向けて喉から血が出るほど絶叫しつづける人もいた。もう4，5年前になるが私は真剣に困っていた。直線距離で100ｍは離れているはずなのにうんざりするほどの大声だった。賃貸管理会社の手によって措置入院したまま消えてしまった。彼女は隣家の騒音を訴えていたが、恐れをなした隣人は早々に引っ越していた。彼女は空き家に向かって日々怒鳴りつけていた。
脳が壊れていて「一つのが肥大化した概念に人格が乗っ取られている」そんな印象だ。傍から見ると自身の内部に巣喰う狂気と闘っているように見えるが、本人は特定の誰かに対して執拗に怒りを滾らせている。
脳の機能が壊れているにせよ、よくもまぁ延々と怒りを持続できるものだ。壊れた人は、人間の醜さとともに、内在するエネルギーの凄まじさを教えてくれる。狂っていない多数派の人たちは、無意識下で無駄に大きなエネルギーを費消し、内なる狂気を押さえつけているだけなのかもしれない。偶然うまく昇華できたら「天才と狂人は紙一重」と呼ばれるようになるのだろう。
