天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

不肖の系譜

母は善人であることは間違いないが、根底に夫と息子を不肖扱いしているのが、どうしても感じられて宿痾のように人生に影を落としている。孫も偏差値が50を割る高等学校に進学することになって、三代続きの不肖事(笑)となって、イヤな感じだ。

母は幼くして早世した弟を除くと3人弟妹の長女だ。弟は東大にストレートで入った。妹はIQが150超えの天才で極めて頭の回転の速い人だ、母とはまったく容姿が違う。母は三人の中で、唯一平均的な能力しかない人だった。そんな母を弟妹同様に大切にした祖父は、母が高校生の時に死んでしまった。母は強度のファザコンである。

母は自身のもつ劣等感を配偶者や息子に投影して無言のプレッシャーを与え続けた。そしてその系譜に甥っ子も加わろうとしている。

天才というのは数が少ないから天才とよばれるのであって、稀少な弟妹を物差しにされたら、ほとんどの人は劣った存在になってしまう。

僕は高校進学先が普通のところであった時点で、諦められた気がする。母はネガティブなことは一切いわないが、肯定的なことも一切言わない人だ。ただ言葉にしなくても伝わるものがある。

母方の祖母も初孫ということで随分と僕を可愛がったくせに、叔父や叔母の孫ができると、僕のことを侮蔑さえするようになった。僕の人間不信のルーツはこのあたりにある。