子供のころから早口を諫められてきた。社会に出てからは意図的にゆっくり明瞭に話すことを心がけた。今ではそれが身体化している。ただ意図的にリミッターを外すと、自分でも驚くほど高速に話すことができる。
仕事関連で相性の悪い方がいる。早口でいいたいことをまくし立てないと気が済まないタイプだ。意に沿わないと、こちらが話し終わる前にたたみかけるようなマシンガントークをしかけてくる。会話による駆け引きという概念が元より無いのかもしれない。
心理学でいうところのミラーリングという概念を思い出して、今回はリミッターを外して相手を凌駕する早口で交渉してみた。いつもと違う雰囲気に気圧されたのか、珍しくこちら主導で話を決着させることが出来た。
先日ネットで「大声でまくし立てるクレーマーには、大声で対応するとうまくいく」という記述があった。これもミラーリング効果で、威圧するつもりで大声を出したのに、大声で返されるとクレーマーは戦意を喪失してしまうらしい。
現場との交渉だけではなく、お客様への対応でも相手の話す速度、声量、言葉づかいに同調すると、会話の結末が早くなったり、合意を得やすいという明確なメリットがあるはずだ。このあたりの知識を増やすのは役に立ちそうだ。
- 作者: ターリシャーロット,上原直子
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