天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

経済合理性を超えたところに真理はある。

教育基本条例再論/内田樹の研究室

内田樹先生は現在のようなアルファブロガーでベストセラー作家になるかなり以前からファンです。内田樹先生にやたらと敵意むき出しの池田信夫先生も嫌いじゃないです。このエントリを読んで経済学者よりも哲学者の方がやはり本質をつかみ取る力量が違うのかなと想いました。

経済合理性をロジカルに嘯く池田先生も説得力があるし、内田先生が蛇蝎のごとく嫌う橋下イズムにもどうしても好感を持ってしまうのですけど、よく考えれば両者の説得力の背景には「弱者のルサンチマンを刺激する」トリックが隠されているのですよね。既得権益者を糾弾したり論破する人たちは、権益者ではない我々には痛快なんです。でもその「痛快」という刺激を「正義」と勘違いしてはいけないと、内田樹先生は仰っているわけです。

加速的に増えている「非既得権益層」に受けのよい言説を吐く政治家や学者には注意しないといけません。
その警鐘を内田樹先生は一人で鳴らし続けています。今の時代に真に必要な言論は多数派だとは限りません。