どこかで読んだが、人間がいちばん萎える瞬間は――〈行動が報われないとき〉だという。本来ここに挿さるのは〈努力〉なのだろうが、努力と呼べない日常の細々した動作でさえ、リターンが露骨に減るとなれば、心はシュッと縮む。
今回わたしがズルズルと引きずっている理由は、尊厳が傷ついたどうこうではなく、ほぼ一年分に相当する貯蓄が吹き飛び、来年は収入が13万4千円きっちり目減りすることが確定したからだ。貯蓄の蒸発は「事故だ」と思えばまだ諦めがつく。しかし収入の減少は、この年齢になって日々の労働価値を二束三文で買い叩かれたようなもの。要するに――努力のコスパが急落したわけだ。
理屈では「減った分を取り返す売上を立てればいい」。だがこの稼業も十八年目、定年が視界に入る年代で、〈ほら涙を拭いて前を向け、自分!〉とセルフ檄を飛ばすのは、そろそろ息切れ気味。体力は日々しぼみ、持病の疼痛はしぶとく居座り、眼精疲労に運動不足由来の末端冷え性――足を取る要素は枚挙に暇がない。励ましてくれる伴侶でもいれば違うのか、正直想像がつかない。
「積極的に仕事をしない」と腹を括ったそばから、「いや、いっそヤケの大攻勢か?」という悪魔の囁き。どうせ大金が出ていくなら少々上積みしても同じ穴のムジナ。無為の散財で焦燥感を肥大させるくらいなら、競馬の大穴よろしく本業にベットして一発逆転を狙うほうが健全かもしれない。リスクあってこそのリターン、だ。
連休初日
連休の幕開け、本来ならライブ鑑賞で景気づけのはずが、結局ドタキャン。とてもじゃないが、そんなテンションじゃない。幸い、こちらが行かずとも誰の機嫌も損ねないイベントで助かった。
エアコンを入れれば足先が凍え、切れば全身が脂汗のサウナ状態。温度調節はもはや禅問答。外出する気力はゼロだが、平日五日を自宅労働で過ごした挙句、週末まで家に籠もると気鬱は加速装置。
節約警報が鳴り響く中、衝動的にキーボードを新調。よりによって高級メカニカル。もはや指先の延長なので、チープ品では魂が抜ける。今この愚痴ログを打鍵しているのも、新兵器の試運転を兼ねているからだが、さすが推しブランドの最新モデル――指が踊る。散財でも必需品なら心は折り合いをつけやすい。出費分は、先日換装したグラボの旧モデルを売却して穴埋め予定。
