25年経つと記憶も薄れるし、書くこともあまり残っていない。
当時の仕事がらみの日々は下記のようなことが脳裏に残っている。
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北区住まいなので、数日の断水以外は自宅での被害はなかった。早朝だからよかったものの、市街地にいる勤務時間中だったら、死んでいたかもしれない。日々利用していた阪神高速道路が倒れてしまった。足繁く通った得意先の社屋も完全倒壊した。
最初の三日は自宅待機。四日目に自家用車で姫路営業所に出勤した。それが二週間続いて、次はポートアイランドから毎朝船に乗って、大阪本部に半月ほど通った。神戸大阪間の交通インフラが麻痺していたので海路しか大阪に行く手段がなかった。
1ヶ月で神戸営業所が再開した。市内が通行止めだらけだったので営業車は使えずに、自転車で瓦礫の山を乗り越えて得意先の安否を訊ねて回った。本社が倒壊した得意先・身内に不幸があった顧客もいた。震災を乗り越えることで不適応をこじらせていた営業力が上がったことは皮肉だった。普段は恐い人にも家族や生活があるのだなぁと、当たり前のことを認識できたことで、他者に対する基本認識に大きな変容があった。
もっとも、震災の傷痕が癒えて、これからというときに大阪に異動になってパワハラに遭って辞めることになるんだけどね・・・
