【映画】ボヘミアンラプソディ

話題の映画です。文句なしに面白かったです。ストーリーは虚実入り交じったものだそうですが、そこまでクイーンに思い入れがあるわけではないので、純粋に娯楽作品として楽しめました。

初めて入手したアルバムが問題作というか失敗作とされるHot Spaceだったとか、ビートルズ以外の洋楽も好んで聞くようになった当時、ちょっとだけ人気が陰っていたころだったとか、巡り合わせが悪かったのでしょう。あと代表作とされる「オペラ座の夜」のサウンドが好みでないのも大きかったです。

クイーンに関する記憶で一番鮮烈なのが、この映画のクライマックスであるライブエイドのパフォーマンスでした。純朴な洋楽愛好青年だった私はこのイベントを最初から最後までテレビにかじりついて観ました。きら星のスターのパフォーマンスの中でもクイーンの存在感は圧倒的でした。なんとなく見下していた私はその圧倒的な演奏に、戦慄に近い感銘を受けました。実際ライブエイドのベストといわれるステージによって、若干陰っていた欧米での人気が再燃し、後はフレディの逝去まで彼らは輝き続けたのでした。

万華鏡のような多彩な楽曲を私がいまひとつ好きになれなかったのは、ブルース的な黒いフィーリングが希薄であるのが理由である気がします。インド系のフレディの容姿から、白人バンドという印象は薄かったのですが、彼らのサウンドのベースにブラックソウルが希薄なのは確かでしょう。ブルース教の布教者であるピーター・バラカンがほぼクイーンを無視しているのは、そのあたりが理由であるのは間違いなく、ブラックソウルのスパイスが利いた白人ロッカーが好きな私的にも、そこが感覚的なボトルネックなのです。

もちろん聴いて心地よい曲はたくさんあって、一番好きなのはベタだけれども「キラークイーン」です。この曲は微かに黒っぽいかな。