一度聴けば名盤だと誰もが感じるアルバム

CDメディアも衰退してアルバムという単位も希薄になるかもしれないそうです。とはいえやはり音楽はアルバムという単位毎に聴くのが効率的に深く音楽を楽しむ方法の一つであることは間違いないでしょう。

名盤にも色々あって「万人が認める名盤」から「私だけの名盤」までいろいろです。そんな中で一度聴けば「あぁこれはスゴイ」とほとんどの人が直感的に分かるであろう普遍性のある1枚をご紹介します。

リターン・トゥ・フォーエヴァー

リターン・トゥ・フォーエヴァー

この一枚で「フュージョンミュージック」というジャンルをつくってしまった奇跡の一枚です。ジャズの文脈から生まれたのですが、ローズピアノの幻想的な音色がアルバム全体を支配していて、「これはジャズではない何かかだ」と多くの人たちが感じたのも無理からぬことです。「このアルバムをかけると空気が変わる」というのは、このアルバムの特徴を顕著に表しています。幽玄で独特の世界観を感じるこのアルバムの輝きは永遠に消えないでしょう。

実際このアルバムが世に与えたインパクトは甚大で、「フュージョン」というジャンルの嚆矢となったのがこのアルバムだとされています。ジャケットの雰囲気と中身がこれほどマッチしたアルバムも珍しい。チック・コリアのローズピアノとおなじぐらいインパクトが強いのが、切れ味の鋭い高速ベースを奏でるスタンリー・クラークです。

このアルバムは大昔に「ジャズ必聴10枚」という雑誌の特集に掲載されていたので、高校生の時には既に聴いていました。初めて聴いたときの新鮮な印象が、30年経った現在でも全く減じていないというのは、とてつもなくすごいことです。チック・コリアは「自己模倣した」と指摘されるのを嫌ったのか、このアルバムの雰囲気はこのアルバムだけに留まっています。*1だからこそ、リターントゥフォーエヴァーは唯一無二の名盤なのです。

聴けば納得

*1:とはいえこのアルバムの美質を発展させた”LIGHT AS A FEATHER”もまた大名盤です。