ことば

ことばというのは、弱さをごまかすためにつかわれる。だれかを恨まずにいられないとき、頭のなかで、それは刃となって、じぶんを傷つける。過去のつらかったイメージの断片が、ことばによって時空をこえて、いまに蘇る。

ことばは、下手につかうと、すぐに呪いになる。そんなつもりがなくても、じぶんが放った言霊が、じぶんを蝕む。

ことばが頭から溢れだしたら、立ちあがって、からだを動かし、身のまわりをうつくしくするほうが、ずっとよい。

病んだ体、老いた体、疲れた体から、呪いの言の葉が編まれる。それがそのうち、固くしまった縄となり、首を絞める道具に変貌する。

弱さからうまれるコトバ、それは敵なのだ。