私が今の生活スタイルを続けている理由の半分ぐらいは「始終音楽を聴いていたい」という、ジャズ喫茶を始めた村上春樹みたいな理由だった。2DKの借家暮らしなのにオーディオセット2台を使い分ける生活をしている。
それなのに・・・このところ聴くのは環境音サイトの単なる「音」だったり、タブレットが吐き出すBluetoothを受信した簡易スピーカーが垂れ流す「睡眠導入環境音」の比率がやたらと高い。今気に入っているのはタブレットのアプリに入っている「洞窟内の水の音」という残響の中で水が静かに流れている音源だ。軽く睡魔を感じるとこれを流して布団にくるまりボンヤリしていると直ぐに夢の中に落ちてしまう。プリセットで沢山の音源が用意されているけれども、「洞窟内の水の音」が圧倒的に好きだ。何となく胎内回帰の本能を刺激されるからだろうか。
そんなわけで環境音という静寂を埋める道具を利用しているだけで、もう音楽に親しむ「ミュージックライフ」的な文化の香りが希薄化している。環境音かおどろおどろしい現代宗教合唱曲を小さめの音で空間を満たす日々。
なんかもう音楽をアクティブに楽しむのは、ライブ鑑賞ぐらいになってしまった。そういえば週末に久しぶりにモーニングビートルズのライブが京都である。ジョンジーさんのグレッチの音が懐かしい。
三宮の路面