だれでも「狂気」を孕んでいる。
女性の衆議院議員が暴言・暴力で自民党を離党した。東大・ハーバード・厚生官僚を経て選挙に勝つような人がなぜなのかと、多くの人は訝しく思うだろう。でもこれは「境界性パーソナリティー障害」の発露に過ぎない。42歳で顕在化するのは遅い方だが、一連の発言・行動と、この人格障害の典型行動パターンがピタリと一致している。これはもう疑いようがない。
そういう資質が土台にあった上で、衆議院議員の職責に堪えかねて人格障害の症状が噴出したのだろう。知人の女性も離婚騒動の渦中で激昂したり、三十路後半になってリストカットをした。ストレス耐性が低い人がそれに晒されたのだから、問題が生じるのは必然だ。
自分の思い通りにならないだけで激怒したり、不必要に攻撃的になる人は潜在的にたくさんいる。当人も傷つくだろうし、逃げられない状態で攻撃を被る側のストレスも甚大だ。
私はそういう地雷を踏みやすい。その都度、大きなストレスを受けた。時にはうつ病を発した。そこから得られた経験則は「触らぬ狂気に祟りなし」ということだ。相手が狂気を発動しそうになったらすぐに隠れる。隠れるのが無理な場合は、相手に渡す情報を肯定的なものだけにする。些末な否定もあぶない。針小棒大に受け取られて激昂されたら終わりだ。
狂気を孕んだ人は組織で上の方にいるべきではない。しかし実際は権力を持っている人ほど狂気を孕んでいる比率が上がる。組織の大小にかかわらず上層部には必ずこのタイプの人間がいると考えても間違いではない。
彼ら・彼女らの毒気に当たらないようにするためには物理的に離れるしかない。私が一人で働いている理由の半分ぐらいはこの「狂気からの物理的な離脱」である。こわい(-_-;
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