僕は負の信号を発する神経の塊だ。疼痛・悪寒・抑うつ・眼精疲労・肝臓の違和感・・・ 切れ目なく神経があらゆる不調を警告してくるので、僕は疲れ果ててしまった。
肉体そのものの劣化が深化すると、余裕がなくなり、社会的立場の脆弱さからくる悩みが相対的に小さくなる。しかし、小さくなっただけで消えるわけではなく、むしろ小さく頑なになったそれが、全ての苦痛の重量を倍増させている。
苦痛を感じる全ての神経をマヒさせるダウナー系のクスリを常用できる異国の人が羨ましい。今までは不快感を細別して、それぞれの対処を考えてきたのだけれども、それにも心底疲れた。
結局、生きるのを止めたら、それで全て解決するのだ、それはわかっている。
なぜ私だけが苦しむのか―現代のヨブ記 (同時代ライブラリー (349))
- 作者: H.S.クシュナー,斎藤武
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1998/07/15
- メディア: 新書
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