身辺に変化が恐ろしいほどない一年だった。しかし内面は人生においてもターニングポイントだったかもしれない。基本的なところの価値観が変わった。
暇さえあれば掃除・洗濯・料理をしている。無為にネットを眺めたり空想に耽ることに罪を感じるようになり、細々といわゆる「家事」というものに精を出している。掃除や料理が面倒ではなく楽しくなるって、一昔前の自分からは考えられない変化だ。
自分の影響力の小ささに諦めがつき、確実に影響を及ぼせるのは我が身だけだと悟った。今の僕に出来ることは、自分の生活を堕落したものにしないように「細々動く」だけなのだという諦念。またの名を絶望という。もはや何を考えようと、どんな新しい人生哲学を学ぼうと、結局身の回りを綺麗にする以上に確実なことはなにもない。そういった世間の常識を回りくどい過程で身につけていくしかできない、2015年の私。