うつ病患者は特に統合失調症患者を毛嫌いする。好かれる統合失調症患者なんていないのだけれども、それでも毛嫌いの度合いがキツい。
似て非なる脳疾患だと思われているが、過度に内罰的なのと外罰的なのとで向きが違うにしても、過度に何かを攻撃するという過剰性において、裏表のような気がしないでもない。
うつ病は病識がありすぎて、それが擬態うつ病という社会病理の原因となっている。統合失調症は病識がないのが病状というやっかいな疾患だ。病識がある人もいるが、そういう人も病に負けて病識をなくしていく。
うつ病患者は、統合失調症者の過度に外部を攻撃的にみるおかしさを嘲笑したり毛嫌いしたりするのではなく、あの外部への攻撃性が自分自身に向かっているのがうつ病なのだと自省すれば、少しは気が楽になるかもしれない。