わたしは良心を持っていない。
わたしの持っているのは神経ばかりである。 by芥川龍之介
この文豪の名言が頭の中をクルクル回る。病でいつもとは違う痛みを経験したあとも、日常の痛みが復活して本当に「神経=自我」の等式が頑なになっていく。
更にいうと「痛み」と「抑うつ感」「孤独感」の境目がわからない。三つとも不快感には違いなく、そうなると本質的な違いはあるのか無いのか。
痛覚を遮断する麻薬、ヘロインが有名だが、それこそが希望か。或いはドーパミンの快楽・酩酊による忘我。酒は合法だが質の低い酩酊しかもたらしてくれない。
持たざるものを妄想することを希望という。希望とはかなえて喜ぶためにあるのでは無く、苦に苛まれたときに我々を慰めてくれるに過ぎない。偽りの希望を捨てると結論は・・・
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