超ありがちな内容。
子どもの頃に健全に育った人ほど陥りやすいピットホール。
僕の場合は高校以降はずっと組織になじめなかったので
この全能感を否定する機会を得ることができなかったから
更に問題を拗らせてしまった。
一般的には、成長して所属する世界が広がるにつれて
自分の客観的な立ち位置を学んで我々は人格を成熟させる。
問題は子どもの頃から思春期初期迄に確立された
自己同一性が強固に内面化してしまう点にある。
齢を重ねてもその書き換えが容易でない人が多いのだ。
それはある意味、人間の宿痾のようなものであり
特に男性はこの病に非常に罹患しやすい。
この頑なさは人生の悲劇の大きな要素だけれども
これが全くなければ、それはそれで生きていくことが困難なのも事実。
風が吹けばなびくような脆弱なアイデンティティもまた死に至る病なのだ。
成長過程で己の未熟性を痛感させてくれるような
成熟した人との出会いが一番の処方箋なのだけれども
閉鎖した人間関係に依存する人たちが増える一方の現代では
こういうありがちの挫折感に苦しむ人は増えることはあっても減りはしないだろう。
中二病取扱説明書 (2008/12/20) 塞神 雹夜 商品詳細を見る |