なめらかな社会とその敵


なめらかな社会とその敵なめらかな社会とその敵
(2013/01/28)
鈴木 健

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超刺激的だが難解な本『なめらかな社会とその敵』が必読である理由

買ったけれども読んでいません。「難解な本」という定評なので読む前から諦めている感じです。でも多くの識者が「今後の社会を占う志が高い本」と高評価していますので、賛成票を投じる気持ちで買いました。少しずつでも読み進めていきたいです。

ステップ関数の状態というのは、いまの日本社会の状態といっていいでしょう。「会社員」「非正規雇用」や、「結婚している関係」「結婚していない関係」、「日本人であること」「日本人でないこと」など、ありとあらゆる曲面で私たちは「そうであるか、ないか」という壁に隔てられています。

この「壁」という世界のとらえ方は腑に落ちるところが僕にもあります。「会社員でない」「結婚していない」「心身が健康でない」と僕は己を「〜でない」という文脈で語る傾向があります。僕以外でも今の社会に瀰漫している雰囲気はこういうネガティヴな自己同一性に根ざすところが多いように感じます。

安直に飛躍すると「〜ではないボク」の先に「しかしボクは日本人だ」という最後の帰属意識が残ることになります。こういうとらえどころのない脆弱なアイデンティティ発露のひとつが「ネトウヨ」と呼ばれるのかもしれません。日本の場合は国民国家の壁と言葉の壁と物理的な国境が一致しているという希有な状態であることが病を深くしているようにも思います。

以上のような現状の社会認識は現在の思想界のトレンドであるらしいです。この本が賞賛を浴びているのは、そこから先を具体的に描いているところらしいです。具体例に踏み込むと数式が必要なのかと、高校レベルの数式すら忘れている私は寂しくなりますが、2013年という21世紀の序盤が終わりつつある時期にこういう書籍が生まれたことを日本社会の一成員として喜ぶべきなのでしょう。 頑張って読もう(-_-;