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わかりました あきらめましょう。

私は進歩しない 旅をするのだ

iPhoneで印刷データを作れる時代

私の生業であるネット印刷業界では長らく「利用者の母数が頭打ち」という大問題があります。その大きな理由の一つに「変なデータを入稿したら怒られるのでは」という多くの潜在顧客の躊躇いが間違いなくあります。たしかに5年ぐらい前までは各種のお約束を厳守しないと、データ不備の不利益はすべて注文した人間に戻ってきました。印刷会社も「お約束」を遵守していないデータは責任を持てないと突っ返すのが「当たり前」でした。しかし、それはDTPの基本言語が「ポストスクリプト」という旧い形式が主流だった故の問題だったのです。しかし、基礎言語がポストスクリプトからPDFに変わってからは、劇的に敷居が低くなっています。

d.hatena.ne.jp

DTPソフトウェアの覇者であるAdobe社はIllustrator9が発売された2000年からポストスクリプトからPDFへの基礎言語変更を進めてきました。しかし印刷業界は超保守的なのでポストスクリプトに最適化されたシステムに異常なほど固執しました。現に2017年においてさえポストスクリプトを前提にデータを管理している会社が残っています。(5年ぐらい前までは主流でさえありました)

潮目が変わったのは2006年にAdobeがプリプレス用テクノロジーとしてPDFに最適化したAdobe PDF Print Engine(APPE)の普及に力を入れはじめてからです。それが2015年ぐらいにやっとメインストリームとなりました。(海外と比較すると5年以上遅い歩みでした)

やっとデータ作成から最終工程までPDFに最適化された印刷の世界が当たり前になったのです。ではそのことによって、データ作成者にとってどのようなメリットがあるのかというと、たくさんあるのですが、一つとしてiPhoneでも問題なく印刷データが作れるぐらいデータ作成の敷居が下がったことが最大のメリットでしょう。

ポストスクリプトの世界ではデータ作成側とプリプレス・印刷側で完全に環境を揃えることが必要でした。そのためデータ作成者は、融通の利かないデータの受け手側に合わせて細々とお約束を守らないと、「データを突っ返される」という結果になることが当たり前でした。

多くの出力エラーはデータ作成者の作ったポストスクリプト記述とデータの受け取り側で記述内容の解釈に違いが出ることがその原因でした。しかしPDFを使用すればデータの受け手側で記述内容の誤解釈するということが原理的になくなったのです。なぜならその解釈作業(専門用語でインタープリットという)はPDFファイルを出力する時点で完了してしまうからです。

PDF入稿の黎明期ではインタープリット処理にソフトウェアによって不安定さが残っていたり、ポストスクリプトに最適化した現場のために強引に透明機能をPDF出力時に分割したりしていたので、PDFの利用でも不安が残っていたことがありました。しかし、Adobe PDF Print Engine(APPE)が普及した現在では、よほど素性の悪いPDFでない限り問題はまず出ません。またPDFファイルの検査もクリック一つで完了するようになったので現場の負荷もなくなったに等しいのです。

PDFファイルに変換した時点で、印刷ミスの元凶だったデータの解釈を誤認する理由の多くが現場からなくなりました。もうIllustratorやPhotoshopといった高価なソフトウェアで出力しなければならないという理由はありません。

もちろんプロ用ソフトウェアとWordや一太郎、その他のマイナーソフトウェアではカラーマネジメントの違いや、印刷用のデータとしての体裁を整える機能が不十分だったりします。しかし、PDFファイル形式に変換した時点で大きなミスの芽は9割方処理したことになるのです。だからこそiPhoneで作成したデータでもオフセット印刷に充分に使えるというわけです。

最後に宣伝になりますが、弊社はそういったDTP専用ソフトウェア以外で作成したデータのチェックノウハウと最適化のスキルを大きな強みとしております。印刷したいPDFファイルができたら是非、弊社にお問い合わせください(^^)

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