読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

得意なこと

ひとりごと

苦手な行動をひとつこなすより、得意な行動を10こなす方が価値がある。

苦手な行動をこなすことが極端に苦手。そのことに劣等感が強い。そういう自覚がある。この齢で苦手なことをやりきって何かを得ようとするのは非効率だ。その理屈も頭では理解している。それでもできないことをできるようになりたいという欲望は押さえられない。欲望は肥大化するのに、その大きさ故にますます行動に移せない。そんなループに長年以上苦しんでいる。

何が得意かといえば、とうぜん自分のビジネスだ。自分のビジネスを自分以上にうまくこなせる人は世界中に一人もいない。当たり前だけれども、その事実に救われている人は僕だけではなく世界中にいる。その事実を誇りと感じ心の安定を得ている人と、そんなに誇りを持てず僕のように、ここにあらざる自分に妄想を広げる残念な人もいる。

自分のビジネスに関することなら何でも得意かといえば、実務とは若干距離のある周辺知識には疎い。周辺知識こそ学ぶべきという「べき」思考がまた妨げになってしまう。累計で3万件、会社員時代も含めると30億円以上の印刷物を下版したにも関わらず、自分でデザインした印刷物は片手で数えるほどだ。ネット商売なのにwebの知識は基礎のHTMLとCSSに留まっている。Javaスクリプトなんて1行も書けない。

趣味の分野で世間の水準以上の知識があるのは、1.精神医学と向精神薬 2.サラブレッドの血統 3.ビートルズ関連の雑学 ぐらいだ。それらも血気盛んだった頃に取り込んだものが大半で、今となってはネットの普及もあり自慢できるレベルの知識でもなくなった。趣味だからどうでもいいといえば、どうでもよいのだけれども。

一方「得意でないこと、世間の水準以下なこと」は数え切れない。列記しようと書き出したら憂うつになってしまう。

優越感を希求する気持ちもあるけれども、より強いのは「より賢くならないと生き残っていけない」という人に本能的に備わった、知と技術への欲望だ。それにできること知っていることが増えるのは純粋に楽しい。それなのにそれらに近づくための行動に重い足枷がある。このダブルバインドをどうしたらよいのか。

あれもこれも「~ならいいな」という欲望が、モワモワと形が不明確なまま、たくさん脳内に詰まっているのがよくない。何か一つにフォーカスして、仕事をこなす気分で日々の積み重ねでジワジワと力を蓄え、ふと気づくと、それなりのエキスパートになっていた。こういうのが理想だ。実利と直結する方が良いので、仕事絡みのスキルの中で費用対効果が高い「得意なこと」を一つだけ目指すことにしよう。そうしよう。