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わかりました あきらめましょう。

年寄りが泣いている 子どもたちが怯えている

ハイレゾ虚実

高校生の時からオーディオに関心があるので「音質」にはこだわっている。一方で「高音質」ってなんなのかともよく思う。ハイレゾという字面は好きだが、ブラインドテストで圧縮音源とハイレゾ音源を完璧に聞き分けられるかというと自信がない。

視覚と違って人間の聴覚は諸動物の中でもかなり劣った部類に入る。犬や猫に聞こえて人間に聞こえない音がたくさんある。同じ人間でも若いときと加齢したときでは可聴な音の幅には驚くほどの差があるそうだ。そして音は主観に大きく左右される。耳に入ってくる音と聴こうと身構えて聴いている音では音の質が大きく異なる。

よくオーディオマニアが揶揄されるエピソードに「スピーカーケーブルを変えたら別次元の音になった」等のオーディオ体験がある。実際1メートル数万円という信じられない金額のケーブルが売買されている。市場があるということは「音が変わることの証左だ」という人もいる。

私の音質に対する評価も私の完全な主観だ。それを前提にいうと「メインシステムで大音量再生の場合は差が出る」というのが妥当なところだと認識している。圧縮音源でもハイレゾ音源でも小さな音で聴く限りは差がわからないが、大音量だと特にフルオーケストラだと音場の広がりにかなりの差があるのがわかる。

もっとも「ハイレゾ音源が用意されているような録音はもとから高音質」という問題もある。実際旧い音源をハイレゾリマスターした場合、妙に音が柔らかくなっている以外は私の耳にもたいして違いがないように聞こえる。

そういえばビートルズの音源がリマスターされたとき、同時発売で24bit版がUSBに収録されて発売された。この音源を各方面の人が大絶賛したのは記憶に新しい。しかし後に、この24bitは単に16bitをアップコーンバートしただけの「ニセレゾ」であることが関係者の証言から明らかになった。単に大きな器に入れ替えただけでオリジナルテープの情報量をより多く収録したわけではなかったのだ。この一件から考えても音質評価というのは本当にいい加減なものなのだと思わざるを得ない。