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定着しないスキル

ひとりごと

18年も前に三つの数値をインプットするだけで、50近い数値を叩き出すエクセルシートを作ったことがある。出版社にいたときのことなのだけれども、「頁数・冊数・配本パターン」を手入力すると、印刷各工程を分解した計算式と、用紙問屋への紙の発注量、印刷会社への発注金額、必要制作日数と工数、原価各種、粗利率等を瞬時にはき出せた。

今同じものを作れといわれても出来ない。一ヶ月の猶予を与えてもらっても怪しい。完璧に忘れている。今もエクセルは仕事に使っているが使っている計算式は四則計算だけだ。 それ以上の計算はまったく不要。

「俺だって本気を出せば」というのは万人の脳内にインプットされた自己弁護であるが、だれでも「必要に迫られたら、想像以上に出来る」という体験は多かれ少なかれあるだろう。私もそうだが20台の成功体験が今の自信喪失に繋がっているのは皮肉としかいいようがない。

初めてのHPは1998年に作った。あれから20年近く経っているのだから、様々なサイトを思い通りに作るスキルが身についていてもまったくおかしくない。にも関わらず基本的なCSSすら使いこなすことが難しい。

日々の業務で使っているIllustratorPhotoshopも業務に関係のない機能はまったく使えない。ペジェ曲線は何度学んでもすぐに忘れて基本的な使い方さえ判らなくなってしまう。

もちろん「地頭が悪い」というのが最大の要因なのは認めざるを得ない。それでも「必要に迫られたら出来る」とアタマの片隅で思い込んでいるので、その「必要」が生じないことを逆恨みするような笑える状態に陥っている。

このままでも今の仕事を続けていけるのであれば問題はない。しかし、そうではなくなった場合のことをつい想像してしまうと「~な仕事をずっとしていたのに~も知らないのか」というシチュエーションに陥ったらすごく辛そうだ。しかし、こういった将来のボンヤリとした不安を解消するために努力するというのは、傍から考えるほど簡単ではない。

かといって現時点で出来ないことを、やらざるを得ないように自分を追い込むのも気が進まない。