オーディオ風土記 (最高のサウンドと音楽を求めて全国を訪ね歩く)
- 作者: 田中伊佐資
- 出版社/メーカー: DU BOOKS
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
3分の1ぐらいは本当に良い音で鳴ってそうで羨ましい。ビンテージオーディオの愛好者も多いが、これは大した音はおそらくでていないだろう。あとはこだわりが明後日の方向を向いていて、かけたカネと時間の割には貧相な音が出ていそうな人も結構多い(私の主観)
オーディオマニアには「機器の所有欲がメインのタイプ」と「理想の再生音の求道者タイプ」がいる。この本ではポリシーとして「とにかく高級機を買い漁るだけ」そういうタイプはマニアと認めていないようだ。
前者タイプだと概ねJBL・アルテック・マークレビンソン・真空管アンプあたりが超定番だ。JBLの馬鹿でかい古いスピーカーは、ジャズ喫茶で聞く機会もあるが、音質を羨ましいと思ったことは一度もない。想い出補正とかブランド信仰でバイアスがかかっているように個人的には思えてしまう。
あえて職業は書いていないが開業医と二代目・三代目社長が大半のようだ。一人だけ会社員がいたのだけれども、その人をやたらと珍しがる記述が笑えた。サラリーマンの給与でハイエンドオーディオは無理ということなのだろう。
若いときと違って人様の機器を見て羨ましく思う気持ちは減じたけれども、広くて天井の高いリスニングルームは心底羨ましい。オーディオを楽しむには部屋のクオリティが一番大きいからだ。