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わかりました あきらめましょう。

私は進歩しない 旅をするのだ

中島らも

関西人は大抵、中島らもを敬愛している。個人的にも、阪神間の人間であることと最初の職業が印刷会社の営業マンだったということと、向精神薬に異常に好奇心があるという共通点があるので、親近感が半端ない。

基本的に「破滅型のダメ人間」なのに、頭が異常に良いので野心もなく押し出されるように有名人になった感じが強い人だ。大学時代に愛聴していたFM放送(中島らもの月光通信)は、深夜にもかかわらず愛聴していた。全盛期のMBSラジオにも頻繁に出ていた。ゆっくりと喋る独特の雰囲気がハイテンションの大阪芸人の中で緩衝材の役割を果たして存在感が圧倒的だった。

世に出始めた頃のエッセーが一番好きだが、濫造状態で書き殴っていた晩年の文章にも目から鱗が落ちる宝石がたくさんある。あと10年は長生きして欲しかった。

僕にはわからない (講談社文庫)

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