今現在公開中の「日本の一番長い日」のリメイク版。本木雅弘の昭和天皇が嵌まり役だったことだけが突出して印象に残る一本だった。映画としての面白さよりも史実に忠実なことを優先させたのかな・・よくできてはいるけれども傑作とはいえないというのが率直なところ。陸軍大臣の阿南惟幾を演じた役所広司はミスキャストとはいわないまでも、もっと上手く演じられる役者は他にいたはずだという感じがどうしても残る。あと陸軍の血気盛んな若手将校たちの演技だが、熱演だけれども軽かった感じが拭えない、もっと鬼気を感じる演技が観たかった。
もう一本はTSUTAYAで借りたプラトーン。久しぶりに映画スイッチが入ったのでさっそく晩に観た。これは定評通りの名作だった。シナリオがとても哲学的なのと、戦争の狂気を容赦なく映像化しているところに懐の深さを感じる。日本の戦争映画で日本軍の狂気を冷めた目で冷徹にフィルムに転写した映画はあるのかなと考えてしまった。牟田口廉也を映画化したら、傑作ができるとおもうのだがどうだろう。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2014/02/05
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (2件) を見る