わかりました あきらめましょう。

私は進歩しない 旅をするのだ

デストルドー

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デストルドーとはリビドーの対義語でエヴァンゲリオンを解釈するに当たっての重要キーワードだ。これはキリスト教ではなく完全に心理学由来の概念だ。リビードは概ね性欲とイコールで、性欲とは狭義では異性と合体して後生に遺伝子を残そうという欲望のことであり、広義には人が人としての形を維持しようとする根源的な欲望を示している。

デストルドーとはその反対で死への欲動のことである。これは生命体としての欲望というよりは物質の本質から生じる。全ての秩序は無秩序に向かうというエントロピーの法則に人間もまた抗えないのだ。

生きることはこの二つの欲動のせめぎ合いだといえる。この基本的な考えは現代思想の背骨ともいえる。デストルドーをことさら意識できるのが人間の弱さであり強さでもある。 僕なんかデストルドーに負けがちだし、この欲動が分泌するある種の媚薬の虜でもある。

キリスト教の本質はデストルドーが分泌する禁断の果実を上手く物語化した点にある。エヴァンゲリオンが偉大なのは、キリスト教の人を陶酔させる原理をアニメーションで過剰に表現できた点にある。庵野秀明監督は「衒学的な効果を狙っただけで深読みされたら困る」と発言しているが、言葉通りに受け取ってはいけないとおもう。