物心ついた頃から極端な恐がりだった。
子ども向けの戦隊ものでさえ怖いシーンを直視したくなくて
テレビを消すような臆病者だった。
それは基本的に今でも変わっていない。
「怖い」以外の感情でもあらゆる直視したくないものから
いつも逃げまくっている。
生命体が生き残って遺伝子を次世代に繋いできたのは
「強い個体」と「危機を回避する臆病な個体」
という異質な二つの特性を持っていたからだ。
臆病を乗り越えて強くなろうとするタイプと
臆病さを抱え込んで弱さ故に生き残るタイプ
この二つが混在していると思う。
僕はいうまでもなく圧倒的に後者だ。
強くなる意志が生まれてこないのは
そういう星の下に生まれてきたからで諦めるしかない。
女性は弱く生まれても強く生きないと命を繋げないが
男性は弱く生まれたら強さにひれ伏して負け犬として生きる
そういう性質が遺伝子にビルトインされているのだろう。
生命体としての生存戦略的にはそれでかまわないのだから。