脳が活性化しているという意味では「喜怒哀楽」に差はないらしい。
喜楽で脳が刺激されるのと怒哀で脳が刺激されるのは物理的には同じである。
やたら怒る人、やたら哀しむ人(俺のことだが)は、
そうやって脳に刺激を与えて自我を保っているのだ。
それはよくないというのは古からの賢人の知恵で
特に「怒るな」というのはブッダが強調していたし
「哀しむな」といったのはニーチェである。
普通の暮らしには「喜楽」は少ないので、か弱き子羊たる我々は
怒ったり哀しんだりして日々を過ごしている。そっちの方が容易に手に入るから・・・
そうではなくて意識して「喜楽」を盛り上げてポジティブにいきましょう
というのが世に氾濫する「自己啓発書」である。
自己啓発書なんぞ10冊買えば8冊はポジティブシンキングについて書いてある。
我々は自分を「自分が何を考えているか」で定義している。
しかし、我々は他人を「彼らが何を考えているか」で定義したりしない。
この齟齬があらゆる問題の原因だと思うのだがどうだろうか?
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