天空団地_404

You play with the cards you’re dealt… Whatever that means.

Amazonマーケットプレイス価格は駄本判別の目安になる

発刊されたばかりの本をすぐに買い、読み終えたら速攻でAmazonのマーケットプレイスで売るのがちょっとした趣味だ。もちろん感銘を受けて蔵書にしたいと考えた本は売らないけれども。マーケットプレイス売却の利点は高く売れることだ。平均すると買値の7割程度の金額で売れる。一度この利点を知ってしまうとブックオフ等で売るなんて馬鹿らしくなってしまう。

たまに発売して間がないのに出品しようとすると最低価格が50%を割っている本がある。そういう本は間違いなく駄本だ。この法則に例外はない。逆に良い本なのに初刷りが少ないと買値以上の高値がつくことがある。

多くの人はカスタマーレビューを購入の参考にするはずだ。しかし発売間もないとレビューがなかったり、提灯レビューしかついていないことも多い。しかしマーケットプレイス価格は発売後1週間も経てば駄本ならあっという間に下落する。レビューがあてになりそうもない場合は、ここで本の価値を見定めることが出来る。

一方、良著は発売後、かなりの時間が経過しても価格が下がらない。ベストセラーだと供給が多そうなので価格が下がりそうなものだが、需要も連動して多いので高値安定しやすい。

マンガは文字中心の書籍と比べると一部の超人気作をのぞくとマーケットプレイス価格は早く下がりやすい傾向がある。これは一般書籍と比較すると供給量の桁が違うからだろう。あと固定ファンやマニア頼りのマンガは発売後短期間に求めている読者に行き渡ってしまうので、ロングテール的な需要が、かなり薄いのではないかと推察する。

発売後かなり経っているのにマーケットプレイス価格が高値安定している書籍は良著と考えてよい。 ただ需要が極めて限定的で、必要な人には売れるタイプの本は例外だ。そういう本にはカスタマーレビューがないか、あっても一つだけなので見極めは容易だ。

【参考】購入価格より高く売れた本

「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街

「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街

初刷りが少なく即日で完売だった。2,376円が定価だが3,200円で売れた。現在のマーケットプレイス価格も定価より僅かに安いだけなので、送料込みだと新刊を買った方が安い。こういう本は間違いなく面白い。(この本はいろいろと悪意に満ちた謎本でもあるのだけれども・・・)

牛乳石鹸炎上案件について

牛乳石鹸の炎上案件。とりあえず先入観なしに動画を見てから、言及したブログ等を読んでみた。

驚いたのは「世間の大半は夫の方に立腹している」という事実だった。この炎上事件が示唆する問題について、特に考えがあるわけではない。ただ、己の感覚が世間の平均値から大きく乖離していることに寂しさを感じた。

私には夫に悪いところがあるようには見えなかった。妻の横暴さばかりが鼻についた。夫としての役割を果たすよりも、後輩への勇気づけを優先する方が倫理的に正しいとさえ思った。家族を優先しなかっただけで、そこまで一本の動画に怨嗟が湧き上がる世間の空気に息苦しさを感じる。

夫の方に同情こそすれ、まったく何も批判する言葉が脳内に生成しなかったことと、私が社会から孤立しがちな理由は同じなのかもしれない。

この件に関して深く考察する気が起きないので、これでおわり。ぱたり

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ミューズリーは眠くなる

カントリーファーム フルーツナッツミューズリー

カントリーファーム フルーツナッツミューズリー

ダイエットの常識となった「糖質制限」。その流れで注目されているのがミューズリーというエン麦を中心とした低GI値が特徴の食材だ。モソモソとした食感でミルクやヨーグルト、豆乳をかけて食う。さほど美味いものではない。

年々、昼食後の眠気が酷くなる一方なので、とる習慣のなかった朝食をとって昼を抜いたり、昼食から糖質を抜いてみたりした。結果、ある程度は昼食に糖質をとらないとかえって体調が悪くなるということが判った。しかし、ついつい食べ過ぎてしまって結局睡魔に負けるというパターンが多い。

そこでミューズリーという食材を知って期待した。低GIなら食後の血糖値が上がらないから眠くならない、ダルくならないはずだからだ。しかし、俺の場合は「睡眠薬なみに眠くなる」だった。低GIだろうがなんだろうが、所詮雑穀の塊にレーズン等を混ぜたモノだから、糖質の塊に違いはない。ひょっとしたら低GIというのも売り手側の捏造情報なのかとさえ疑った。

ウィキペディアで調べると本来はスイスの夜食が出自だった。だから眠くなるというのは最初から織り込み済みの食材なのかもしれない。というわけで朝食や昼食でとるのはあきらめて夜食にしてみた。いまのところ少量で満腹感が得られるのでダイエットメニューとしては使えそうだ。勢い余って5袋も買ったのは失敗だった(-_-;

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【本】「腰痛探検家」は名著

腰痛探検家 (集英社文庫)

腰痛探検家 (集英社文庫)

高野秀行の本はたくさん読んでいるが、これは未読だった。腰痛とは縁がないと思っていたからだ。それが怪我の後遺症で腰痛持ちになってしまったので、何らかの有益な情報を求めて読んでみた。

辺境探検作家として有名な著者が腰の痛みに耐えかねて国内の名医を探すという展開が面白い。どんな名医に出会っても完治しない絶望が伏流しているので、文体が娯楽小説のテーストなのに読んでいて身につまされる感じがある。この本に登場する医師・施術者はほぼ全員、善い人だ。僕程度の軽度の腰痛なら最初の先生の施術で完治しただろう。

しかし高野氏の腰痛は筋金入りの難物だった。カリスマ達に為す術がなくなり、満身創痍の高野氏は痛みのない世界を求めて、ひたすら放浪する。西洋医療と東洋医療を何度も往復し疲れ果て、青い鳥のエピソードを思いだし、近所の普通の整体院に最後の望みを託すところなど、手に汗握る展開だ。ノンフィクション作家が自分自身を題材にしたとき、ここまでスゴイ文章が生まれるのか。

カリスマ施術者にも整形外科の権威にも匙を投げられた高野氏がどうなるのか・・・ それはぜひ読んで確かめて欲しい。

目次

  • プロローグ
  • 第1章 目黒の治療院で“ダメ女子”になる
  • 第2章 カリスマ洞窟の冒険
  • 第3章 民間療法の密林から西洋医学の絶壁へ
  • 第4章 会社再建療法
  • 第5章 密林の古代文明
  • 第6章 腰痛メビウス
  • 第7章 腰痛最終決戦
  • エピローグ 腰痛LOVE